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庭園内胡座茶席について

この茶席は胡座茶会と名付けられる新しい形式の茶会のためのものです。千利休はもとは胡座形式にて茶会を開いていたとされ、日本人の座り方も平安期から鎌倉期を経て江戸初期まで男女貴賤を問わず胡座と立て膝が主流の着座形式でした。江戸初期の三代将軍徳川家光の頃より上下関係を明確化するために男女ともに正座が強要され、女性の着物の幅も寛永の反物規制令により寸法がつめられて立て膝と胡座ができなくなりました。このようにして茶会もまた正座形式で行われる様になりました。喫茶とともに喫煙もまた茶会には必須のもので、伝統的な茶会では形骸化しているとはいえタバコ盆が出てきます。正座は海外から来る多くの来訪者と現代の老若男女にはますます不向きなものとなっており、このままでは廃れていくかもしれません。本展覧会のコンセプトではこうした過去の歴史を知ることで現代のくびきを解き放つこともまた大切なことであると考えます。茶会における胡座も喫煙も歴史に根ざしたものであり、本来は自由な魂に活力を与えるべき美術館のおもてなしの場として展覧会の会期中は美術館庭園内の奥に設けられています。

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