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佐渡NISACO工場
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所在地:新潟県佐渡市

用途:工場

延床面積:1012.2㎡

構造:木造、一部RC造

階数:地上1階

​竣工:2005年

この工場は、新潟県佐渡市南東部の旧畑野町の海岸線から山側に800mほど入り込んだ扇状地の平らな土地に建てられた。敷地の周辺は、背後に低い山をひかえて周囲は田甫が広がり、また小学校もあって緑の多いのどかな田園地帯となっている。旧畑野町は、新潟県の地域振興政策の一環として、海洋深層水を沖合いの大陸棚から取水して、それを塩分とミネラルと水分に分離する分水施設を既に漁港の一画に建設していた。この建物は、そこからミネラルを含んだ水を圧送してボトリングするための工場である。潮風の影響を考慮して、工場主屋は大断面修正材を用いた木構造とした。小学校の通学路ともなっている場所に建てられるため、出来るだけ工場の内部は周辺からも見ることの出来る開かれたものにしたいと考えた。また世界全般にわたって消費を加速化する建築物が広く発展してきている中で、生産のための施設の在り方 ─ 仕事をするのに快適な空間、親しみのもたれるような開かれた建物、周囲の風景との調和を追及したいと思った。具体的には背後のコンクリート構造の平屋部分から、めり込み構造アーチが持ち送られ、他方の端部を前面のルーバー状の列柱で受ける構造となっている。ルーバーは45度の向きに立てられており、東からの朝日を採り入れて、西日を防ぐ役割りを果たしている。この水平に長いファサードは道路からは動きによって変化する工場内部を見ることの出来るスクリーンとなっており、また内部からは太陽進行による光の変化を呼吸しながら、静かに周辺の田園風景と語り合うための大窓となっている。    

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